REPORT現場レポート
竹中大工道具館2024.7.5
こんにちは、樋口です。
休日に、神戸にある「竹中大工道具館」に行ってきました。
日本で唯一の大工道具の博物館です。
道具や技術の展示も興味深いですが、何より建物が美しく、
センスよすぎる建物なのでご紹介したいと思います!
高層マンションも立つ新神戸駅の近くという立地ですが、自然の樹木を残して建てられているため、
森の中にいるような雰囲気でした。
緑の中に見える平屋の外観は、
ムクリのある寄棟の屋根に深い軒の出が特徴的で、縁側がはね出ているので浮いているように見えます。
上品な鎖樋に足元の石、手すりと軒の高さのバランスも絶妙です。
玄関引戸は無垢材の魅力をさらに深める「なぐり」の加工がされていました。
内部も大変素晴らしく、例えばこの1枚の写真。
階段は全て無垢の木から削り出したもので、玄関ポーチの階段と同じデザインでした。
左の壁は土壁の削り出し、著名な左官職人さんの技術です!
中庭のガラスには柱が無く、床の渋い敷瓦と土壁や鉄骨との組み合わせが最高にかっこよかったです。
土壁の中の白いスチールの枠は火災の時に閉まるドアでした。なんて存在感のない防火戸!
木でできた直方体はよく見ると消火活動に使う放水口格納箱、その奥の吹抜には防火区画のシャッターがキレイにおさまっています。
空調は格子の天井の上か床下にあるのか全く見当たらず、床のスリットから冷たい空気が出ていました。
目に入るもの全てにこだわりと技があり、なかなか前に進めません!
長い歴史の中で、沢山の経験があってこそ完成されたものだと思いますが、
細かいところまで妥協なく、
材料も構造も法律も色々な可能性の中から選ばれたものなんだと感動しっぱなしでした。
こちらから見るとこんなに美しいんですよ、とお声がけしてもらったり、
スタッフの方々の建物への愛も伝わってきましたし、
もちろん隅々まできれいにされていました。
感動と共に、私もこうありたいと改めて背筋の伸びる思いをした日でした。
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